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1 はじめに(自己破産を検討している方へ)
自己破産を検討されている方から、
- 「同時廃止と管財事件って何が違うの?」
- 「自分はどちらになるの?」
- 「費用はどのくらい違うの?」
といったご相談を多くいただきます。
自己破産には、大きく分けて「同時廃止」と「管財事件」の2種類があり、どちらになるかによって、
- 費用
- 手続の期間
- 手続の負担
が大きく異なります。
本コラムでは、同時廃止と管財事件の違い・振り分け基準・費用の目安について、弁護士がわかりやすく解説します。
2 同時廃止とは(費用が安く、手続が簡単なケース)
■ 同時廃止の概要
「同時廃止」とは、財産がほとんどない場合に、破産手続開始と同時に手続が終了する制度です。
裁判所は、破産財産で手続費用を賄えないと判断した場合、破産開始と同時に廃止決定を行います(破産法216条1項)。
■ 同時廃止の特徴
- 破産管財人が選任されない
- 財産の換価・配当が行われない
- 比較的短期間で終了
- 手続の負担が軽い
■ 費用の目安(重要)
- 裁判所への予納金:約1万~2万円程度
👉 管財事件と比べて圧倒的に低コスト
■ 同時廃止になる典型例
- 財産がほとんどない
- 現金・預金が少額
- 不動産を所有していない
- 免責に問題がない(浪費・ギャンブルがない等)
👉 個人の自己破産の多くはこの類型です。
3 管財事件とは(調査・処分が必要なケース)
■ 管財事件の概要
「管財事件」とは、破産管財人が選任され、財産調査や処分を行う手続です。
■ 管財事件の特徴
- 破産管財人が選任される
- 財産の調査・換価が行われる
- 債権者への配当が検討される
- 手続が長期化することがある
■ 費用の目安(非常に重要)
- 通常:50万円以上
- 高額案件:80万~150万円程度
- 東京地裁の少額管財:20万円~
- 仙台地裁の簡易管財:10万円〜
👉 同時廃止との最大の違いは「費用」
4 同時廃止と管財事件の違い【比較】
| 項目 | 同時廃止 | 管財事件 |
|---|---|---|
| 管財人 | なし | あり |
| 費用 | 約1~2万円 | 約10万~150万円 |
| 手続期間 | 短い | 長い |
| 財産処分 | なし | あり |
| 調査 | 最小限 | 詳細に実施 |
5 どちらになるかの判断基準(重要ポイント)
■ 主な判断要素
以下の事情により振り分けられます。
(1)財産の有無
- 不動産がある → 管財事件になりやすい
- 保険解約返戻金が高額 → 管財事件
(2)問題のある行為(免責調査)
- 浪費・ギャンブル
- 偏った返済(偏頗弁済)
- クレジットの現金化
👉 これらがあると管財事件になりやすい
(3)回収できる可能性のある財産
- 過払い金請求
- 不当利得返還請求
(4)事業者・高額負債
- 個人事業主
- 負債額が大きい
- 債権者が多数
6 裁判所による運用の違い(実務上の重要ポイント)
実務では、裁判所ごとに運用が異なります。
■ 東京地裁の基準(代表例)
- 現金33万円以下 → 同時廃止の可能性
- それ以上 → 管財事件の可能性
■ 不動産がある場合
多くの裁判所では、
👉 価値が低くても不動産があると管財事件
とされる傾向があります。
■ 近時の重要判断(実務に影響)
不動産の価値がほとんどない場合には、実質的に同時廃止を認める判断も出ています。
👉 形式ではなく「実質判断」が重視される流れ
7 管財事件になる具体的なケース
特に以下のような場合は、管財事件になりやすいです。
- 不動産を所有している
- 保険・退職金が一定額以上ある
- ギャンブル・浪費がある
- 偏った返済をしている
- 個人事業を営んでいる
8 破産管財人の主な業務
管財事件では、管財人が以下を行います。
- 財産調査(通帳・帳簿など)
- 郵便物の管理
- 不動産売却などの換価
- 債権調査・配当
- 免責に関する意見提出
👉 「本当に免責してよいか」をチェックする役割
9 よくある質問
Q できるだけ費用を抑えたい場合は?
👉 同時廃止になるかどうかが重要です。
事前の準備や申立内容によって変わるため、弁護士相談が不可欠です。
Q 自分がどちらになるか分かりますか?
👉 財産状況・借金の経緯によって判断されます。
初回相談である程度の見通しを説明可能です。
10 まとめ(重要ポイント)
- 自己破産には「同時廃止」と「管財事件」がある
- 最大の違いは費用と手続の重さ
- 不動産・問題行為があると管財事件になりやすい
- 判断は裁判所・事案ごとに異なる
11 弁護士への相談が重要な理由
自己破産では、
- 手続の種類の見極め
- 費用の見通し
- 不利にならない申立方法
が極めて重要です。
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宮城県仙台市に拠点を置く弁護士法人結の杜総合法律事務所は、2012年の開設以来、地域の皆様の法的ニーズに応えてまいりました。代表の髙橋和聖は、地元宮城で生まれ育ち、弁護士・税理士としての資格を持ち、法律と税務の両面からサポートを提供しています。当事務所は、青葉区五橋に本店、泉区泉中央に支店を構え、2022年10月には東京支店も開設しました。これからも、仙台・宮城の皆様に寄り添い、親しみやすい法律事務所として、質の高いサービスを提供してまいります。
